IDEA

玄関に安心感をもたらすベンチ

Writer:Yuko Shibata

長野県で有料老人ホームなどの運営をされているシモササキミカさんが教えてくれた、施設の玄関でのアイデアです。

玄関の段差を解消するアイデア

玄関の段差部分を横断して作られているこのベンチは、段差があっても安全に靴が履けるように考えたものです。靴箱とベンチを融合させているため、利用者が座ったまま自分で靴をしまえるようにもなっています。木製なので、空間に心地よい温かみを演出してくれています。使い始めて数年経ちましたが、手すりがなくても問題なく利用されています。

〜編集部より〜
バリアフリーを必要とされる高齢者施設においても、水仕舞いを考慮すると、玄関の段差は不可欠なものとなります。広々としたスペースがあればスロープを設置することができますが、狭い玄関ではそのような設置が難しいことがあります。このアイデアはコンパクトな玄関でも段差を解消し、利用者に快適な靴の脱着の場を提供しています。また、横に長く沢山の方が座れるので、他の利用者が靴を履くのを座って待ったり、簡単な休憩をとったりすることができます。これにより、外出の準備がより快適に行えるばかりでなく、施設の利用者が日常生活をより楽しく過ごせる環境を作り出すことに成功しています。

シモササ キミカKimika Shimosasa

株式会社サングループ 取締役/訪問介護ステーションたいよう 管理者
株式会社サングループは長野県北佐久郡御代田町と小諸市を拠点とする、訪問看護・訪問介護や有料老人ホームを営む会社です。